トークセン チェンマイに伝わる伝統マッサージ
筆者は筋肉や骨格といった構造体が専門のパーソナルトレーナーです。
エネルギー体に関する事は専門外なのですが、タイ古式マッサージの歴史と関わりが深い部分ですので記事内で解説しております。
「タイには、そういう伝統があったのか」くらいに捉えて頂ければと思います。
本日はタイの北部に伝わる施伝統的な施術法の1つでもあるトークセンについて解説していきます。
トークセンとタイ古式マッサージの違いは
- 木槌(コーン)
- 杭(リム)
こちらの2つを使用し張っている筋肉や腱を叩く事で筋肉の緊張をほぐしたり関節などの痛みにも効果があると言われている施術法です。
またトークセンにはその独特な響きとリズムによる音によりリラックスさせる効果もあると言われています。
トークセンには様々な流派があり音を重要視している先生もいらっしゃいます。
定期的に行っているトークセン勉強会での1枚。トークセンには色々な種類があります。
「トーク」「セン」という文字通りコーンとリムを使用し身体のエネルギーラインを叩いていきます。
エネルギーラインってなぁに?
タイ古式マッサージの世界では人体にはエネルギーラインと呼ばれるエネルギーの通り道があるとされています。
エネルギーライン、通称センは人体には72000本あると言われておりタイ古式マッサージはその中の主要な10本のセンに対してアプローチを行っていると言われています。
トークセンはその昔、
山で雷に打たれた木を使用して作られていたと言われています。
雷に打たれることで邪気を浄化する力が宿ると信じられていたようです。
余談ですがトークセンはタイマッサージと違い上から下へ施術をする事が多いのですが、これは邪気を祓うという考え方に基づいて行っております。
先程、雷に打たれた木で作られていたと解説しましたが
現代のトークセンで本当に雷に打たれた木で作られているものは、ほとんど存在しないと言われています。
雷に打たれた木槌でトークセンの施術を受けてみた
実際に雷に打たれた木で作られたトークセンは、ほとんど存在しないと先程解説しましたが実は筆者はタイの田舎町で
本当に雷で打たれた木から作られたトークセンでマッサージを受けた事があります。
施術して下さったタイマッサージの先生いわく、そのトークセンを譲ってもらう為に何度も通って交渉されたそうです。
最初は何度も断られたようです...
こういうドラマや漫画でありそうなストーリーは個人的には大好きです。
詳しく話を伺うと、どうも日本には持ち込めないと言われている材質を使用したプレミア物のようで(この辺りの法律は詳しくは無いのですが大丈夫との説もあり)
エネルギー体は専門外の筆者ではありますが
「本当に雷に打たれた木で作られたトークセンがあったのか」と感動し施術を受けました。
気持ちよさに変化がある訳ではなかったですが
素材にまで徹底してこだわったトークセン。
まさに至高のタイマッサージと言えるでしょう。(海原雄山風)
日本とタイにおけるトークセンの違い
そんなタイの伝統的な施術であるトークセンですがタイだけでなく日本でも受ける事が可能です。
タイとの大きな違いはテナントや周りのお客様に対する関係上、木槌(コーン)にゴムラバーを使用しているお店が多くなっております。
先程も解説したように、
トークセンは音によるリラックス効果もありますのでラバー無しで叩いた方が良いと思われます。
- テナント的に不可能
- 他のマッサージを受けているお客様からクレームがある。
といった店側の事情も理解出来るので仕方ない部分ではありますが。
一軒家で営業しているお店など
トークセンの音が問題にならない場合には、ラバー無しで実施しているという所も多いでしょう。
「日本で本場のトークセンを受けてみたい!」という方は一度店舗に確認されてみる事をお勧めします。
筆者が住んでいるバンコクでは2021.9.16現在、全てのマッサージ店はフットマッサージ以外のマッサージは禁止となっております。
規制が解けたら、またトークセン巡りをしようと考えています。
その時が来たら紹介記事を書きたいと思います!
追記
2022年、トークセンの世界では有名な老師の元でトークセンの勉強を行ってきました。
悪魔を祓う際のマントラについてや、
様々な流派についての老師なりの考えを教わったりと楽しい時間でした。トークセンは様々な流派があり、どの理論が正解というものでは無いと思っています。長年施術された先生のお話は非常に勉強になりました。
日本で販売している書籍では、こちらがトークセンについて解説されております。
(トークセンがメインの書籍ではありません。)
こちらは英語の書籍になりますが、トークセンについて詳しく解説されています。お勧めですよ。
トークセンの効果について解説した最新の記事はこちら。