ここ数年で日本でも糖質制限がブームとなり様々な情報を目にするようになりました。
タイでも実践されている方や糖質制限の専門店なども出てきております。
今回のブログテーマは
「糖質制限ダイエットで筋肉が落ちる?」
という疑問について解説していきます。
いきなり回答をお伝えしますがこれは半分正解で半分間違いです。
筋肉が落ちにくい糖質制限と
落ちやすい糖質制限が存在します。
これは糖質制限という言葉の定義があいまいな事が原因ともいえます。
それでは詳しく解説していきます。
フィットネス業界における糖質制限
実はフィットネス業界でも糖質制限で筋肉が落ちると言われていた事があります。
少し前の話になりますがフィットネス業界の権威の先生が雑誌などで「糖質制限は筋肉が落ちる」という発言をされていたことがありました。
その業界で権威の先生が
「糖質制限は筋肉が落ちる」と発言をしていると聞くと、多くの方はその意見に傾きやすくなるでしょう。
ただ、いくら権威がある先生の発言でも、
その発言の根拠となる部分や
真意をしっかり理解する必要があると筆者は考えています。
前回の糖質制限の記事でも書いたように糖質制限の定義というのが非常に曖昧です。
今回の権威の先生の
「糖質制限は筋肉が落ちる」と発言したケースについて詳しく解説すると
単にダイエットの際に糖質を抜くだけの食事を実践したら筋肉が落ちるという事を言いたかっただけであり、
糖質を抜く分、脂質はしっかりと摂取しケトーシスの状態に持っていく糖質制限に対して筋肉が落ちると発言していた訳ではありませんでした。
Q. ケトーシスってなぁに?
ケトーシスとはわかりやすく説明すると
脳や身体で主として使われるエネルギー源が糖質ではなくケトン体になっている状態の事を言います。
筋肉が落ちやすい糖質制限
落ちにくい糖質制限
確かにケトーシスへのアプローチなどをよく考えずに糖質をカットすれば
筋肉などを分解し糖を作り出す糖新生という作用が活発に働きますので、
筋肉は落ちやすいという話も正解だと思います。
しかしケトーシスの状態というのは
ケトン体をエネルギーに出来ますし、
BCAAの酸化分解の抑制やアラニンの放出を抑制出来る事から、
カタボリックを防ぎ筋肉の分解を抑制しやすくなるハズです。
また他のダイエット法と比較すると
カロリー摂取量を多少増やせるというのも筋肉の減少を抑えるという点においてメリットと言えそうです。(食べ過ぎは駄目ですが)
実際に研究論文などを読んでみても
ケトーシスの状態でも
- 筋肉が維持された
- 筋肉が増加したといった
といった報告も存在します。
ケトーシスになるまで糖質制限を実践。
しかし筋肉が落ちた?
筆者はゴールドジムでパーソナルトレーナーを長年行っておりました。
その頃に「糖質制限ダイエットし身体はケトーシスになった。しかし筋肉が落ちたのではないか?」という相談を頂いた事があります。
どうもケトーシスにまで持っていく糖質制限を実践者の中にも、そのような感想を持つ方がいらっしゃるようです。
勿論、様々なケースはあると思いますが、
このような場合は筋肉が落ちているという心配は無いと筆者は考えます。
今回の相談者の方もダイエットは順調でしたので筆者も筋肉は落ちていないという認識だったのですが
相談者の方は糖質制限を行い
- 「筋肉に張りが無くなった」
- 「筋肉が小さくなった」
という感想を持たれておりました。
このケースについて少し考えてみましょう。
糖質制限ダイエットを行うと糖質を制限した状態を続ける訳ですから
筋肉や肝臓のグリコーゲンの減少が起こります。
このグリコーゲンが減少すると、
グリコーゲンがしっかりと入っていた状態と比較した場合、筋肉は小さくなります。
また筋トレを行うとパンプアップといって
筋肉が一時的に大きくなるんですが
(しばらくすると元のサイズに戻る)
このパンプアップにもグリコーゲンは関わってきます。
ただ実際に細く見えたとしても、
それは筋肉の繊維が細くなった訳ではありませんし、
糖質制限を終えて糖質を食べ始めてトレーニングを行えばすぐ戻ります。
筋トレに熱中している方にとっては糖質を抜く事で
こういったジレンマは多少起こるかもしれません。
Q.グリコーゲンってなぁに?
グリコーゲンとは肝臓や筋肉に蓄えられている糖質の事です。
水分と一緒にくっついているので、このグリコーゲンが減少すると
一緒に水分も減少する事になり体重の低下は大きくなります。
また筆者は日本で筋肉美を披露するコンテストの審査員をしていた経験があるのですが、
出場する選手たちの多くはコンテスト本番の前日あたりから当日にかけて、おにぎりやスイーツなどを頻繁に摂取します。
そうする事で筋肉内にグリコーゲンを貯めこむ事が可能となり、
グリコーゲンが枯渇した状態とは別人に見えるほど筋肉は大きくなっていきます。
先程も解説したように身体のグリコーゲンの貯蔵量は筋肉の大きさに影響を与えます。
ただダイエットとは脂肪を落とす行為です。
身体にグリコーゲンを沢山貯めこみながらダイエット行うのは脂肪燃焼という意味では効果的とはいえません。
今日のまとめ
- 糖質制限でケトーシスの状態に持っていくとケトン体をエネルギーに出来、
BCAAの酸化分解の抑制やアラニンの放出を抑制もされる。
摂取カロリー量も他のダイエットよりは増やせる事からも
筋肉の分解を抑制しやすくなる。 - 糖質制限の影響で筋肉が小さくなったように感じても、
それは筋グリコーゲンが減少した事によるものなので心配はいらない
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