ここ数年でタイの首都バンコクでもパーソナルトレーナーをつけている方が増えてきました。
パーソナルトレーニングに興味や関心を持った方のはライザップ（RIZAP）がきっかけという方も多いようです。
こちらの会社は広告宣伝にかなり費用をかけている事もあって一般の方でもご存じという方は多いのではないでしょうか。
(2022年5月現在タイ国内には出店はされておりません。)
トレーナー業界内でもライザップについては、よく話題が上がり色々な意見があります。
筆者はパーソナルトレーナーというサービスを一般の方に広めた功績は素晴らしいと思っています。
今回の記事では研究データをもとにライザップについて見ていきましょう。
ライザップのトレーニングに関する研究論文
事例報告という形になりますが
ライザップで8週間パーソナルトレーニングを行った際の効果について考察した研究があります。
こちらの研究では
男性7名、女性3名、計10名が
ライザップのプログラムを2か月間行いました。
ダイエットプラン
- 糖質は1日50g
- タンパク質は体重当たり1〜2g
- 脂質は制限なし
上記が食事の基本ルールで
- 摂取カロリーの平均は1186kcal
- 糖質量の平均は174kcal（43.5g）
だったようです。
被験者それぞれの体重に関して記載がなかったのですが10名の参加者の内、
男性が7名だった事をふまえると
摂取カロリーはかなり低めに設定されていたようです。
8週間のパーソナルトレーニングによる結果
- 体重の低下
- 体脂肪の減少
- 筋肉量の低下（比較的維持）
- 血液データ異常なし
- ホルモンデータ異常なし
という結果となりました。
研究者の考察によると低カロリーにより血液データやホルモンに関してコンディションの悪化が心配されましたが今回のプログラムでは問題は起きなかったようです。
さて今回の様な低カロリー食ですと筋肉の減少は起こりやすくなりますが、
研究結果を見ると筋肉はバラつきはありますが1〜2㎏の減少と比較的維持されたと述べられております。
とにかく体重を落としたい時のダイエット法
筆者のブログでも何度も解説しているように、とにかく体重を落としたい時は筋肉も落とした方が良いです。
今回のライザップのプログラムの食事データからの推測になりますが
参加者は短期間でとにかく体重を落とすといった目標があった可能性は考えられます。
一応フォローさせて頂くと、
ライザップは体重減少という結果にコミットする事に重きを置いたパーソナルトレーニング指導ではありますが、週2回の筋トレは行いながらです。
その行為はダイエット中の筋肉を維持する為に行われています。
筆者の考え方
筆者はとにかく体重を落とす事だけを目的にしたパーソナルトレーニング指導は推奨しておりません。
先程も解説した通り短期間で体重低下だけを追ってしまうと
筋肉を落とす事にも繋がります。
しかし筋肉は基礎代謝とも関わりますし加齢で落ちていくものです。
その為、ダイエットを行う場合も出来れば
筋肉は落とさない、もしくは筋肉を増やしながらの方が良いと考えます。
勿論、今回の研究でも週2回の筋力トレーニングは実施されましたが、かなりの低カロリーでの食事管理でした。
筋肉維持・増加を考えた場合にはアプローチ法は変化させても良いでしょう。
（先程も解説しましたが論文では筋肉は1〜2kgの減少し比較的維持されたとされています。これはダイエット時は脂肪と一緒に筋肉は落ちていくという考えをもとに、まとめられたと思われます。実施者の運動レベルにもよりますが、筋肉を増やしながらのダイエットは可能です。）
同じ量の体脂肪を落とした場合、
筋肉が増加しながらダイエットをした人は
体重の変化は少なくなります。
【例】
A
体重80㎏の人が
筋肉を2㎏落とし
脂肪を5㎏とした場合
80㎏→73㎏
B
体重80㎏の人が
筋肉を1㎏つけて
脂肪を5㎏とした場合
80㎏→76㎏
実際に体験、もしくは指導してみるとわかりますが、この場合Bの方の方が引き締まってみえます。
勿論、女性の方などはカラダが引き締まったとしても体重の変化が大きくないと満足度は下がるという方は確かにいらっしゃいます。
そういった結果を求めている
お客様にとっては
今回の研究で行われたような
低カロリーのダイエットに軍配が上がります。
どちらの方法を求めるにせよ、
ダイエットを目的にパーソナルトレーニングジムに通われる場合にはカウンセリングの際に、
パーソナルトレーナーとしっかり打ち合わせておくと良いでしょう。
まとめ
＜ライザップの8週間のパーソナルトレーニングの効果＞
- 体脂肪減少に効果あり
- 筋肉は減少したが比較的維持された
- 血液データ、ホルモンの状態に問題は起きなかった
＜ダイエットを行う際のチェックポイント＞
- とにかく体重を落としたいのか、体脂肪を落としたいのかを明確にしよう。
- 筋肉をつけながらダイエットする事に抵抗はないか、トレーナーとしっかりと打ち合わせしよう。
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